第775(2010.05.15)

横内謙介さんを文化芸術特別大使に委嘱

「名ばかりの大使にせず、青少年の育成やまちづくりにも役立てたい」
 厚木市は文化、芸術の振興を図り、活気あるまちづくりにつなげていこうと5月12日、同市と関わりの深い劇団「扉座」を主宰する劇作家・演出家の横内謙介さん(48)を、「あつぎ文化芸術特別大使」に委嘱した。委嘱式で特別大使の名刺とたすきを手渡された横内さんは「大使を名だけのものにせず、文化・芸術の発展はもちろん、青少年の育成やまちづくりに役立てるよう働きかけていきたい」と就任の抱負を語った。
 文化芸術特別大使は、市が昨年度創設した大使制度の一つ。著名人に委嘱する「特別大使」は、昨年エコ特別大使に委嘱されたタレントの榊原郁恵さんに次いで2人目。任期は2年で無報酬。大使として文化芸術の振興や、市の情報を内外に発信してもらうことがねらいで、市では今後、市内の文化芸術のPRや芸術活動などに対する支援、協力を依頼していく。
 横内さんは県立厚木高校在学時に初めて書いた舞台「山椒魚だ!」で演劇コンクール全国第2位。劇団を旗揚げした後も活躍の場を広げ、テレビドラマや歌舞伎の脚本などを手がけている。92年には「愚者には見えないラマンチャの王様の裸」で第36回岸田国士戯曲賞を受賞した。市内での活動も活発に行っており、「厚木シアタープロジェクト」や「演劇ワークショップ」など、大人から子どもまで親しめる市民参加型の演劇に取り組んでいる。平成20年には厚木市文化会館開館30周年記念として170人の市民が出演した市民劇「リバーソング永遠のハックルベリィ・フィンたちへ」の作と演出を担当した。
 委嘱式には立会人として扉座の俳優・六角精児さん(47)や岡森諦さん(48)も出席、「横内さんを助け、自分たちも協力していきたい」と話していた。(2010年5月12日)

自転車事故の防止を呼びかける

厚木東・商業高校で自転車マナーアップキャンペーン
 自転車による交通事故防止の徹底を図ろうと、厚木市交通安全対策協議会と厚木署は、5月12日、県立厚木東高校(平光愼思郎校長・生徒数825人)と厚木商業高校(風間弘校長・生徒数797人)の正門で、「自転車マナーアップキャンペーン」を実施、協議会メンバーや警察官約30人が参加して生徒に交通ルールのチラシや啓発物品を配布して事故防止を呼びかけた。
 キャンペーンは自転車利用者に交通ルールの遵守とマナーの向上を促し、多発する交通事故の防止を目的に行ったもので、生徒が自転車で下校する時間に合わせて行われた。
 啓発チラシを受け取った厚木東高校3年生の清水優譲さんは「なるべく交差点で止まるようにしています。帰り道が下り坂なのでスピードが出ないように注意しています」。また、厚木商業高校1年生の佐々木里菜さんは「交差点で左右をよく見て運転しています」と話していた。
 啓発活動に参加した市交通安全指導員協議会の田口孝男会長は「自転車のマナーが悪い人が多くなっている。今のうちに交通ルールやマナーを守り、将来的に交通事故が減っていけば」と事故防止を呼びかけていた。同市の自転車事故発生件数は昨年387件で。このうち死亡事故1件、負傷者386人となっている。(2010年5月12日)

あつぎつつじの丘公園

5万5千本のツツジが見ごろ
 「あつぎつつじの丘公園」で知られる厚木市上古沢緑地のツツジの花が見ごろを迎えている。今年は天候不順により開花が遅れたが、ゴールデンウィークの晴天で花が咲き始めた。 5月中旬まで鑑賞することができる。
 約1万7,000平方メートルの公園敷地に植えられたツツジは、約5万2,000本。オオムラサキをはじめ、7種類のツツジが赤や白など鮮やかな花を咲かせ、訪れる家族連れやカップルを楽しませている。
 公園のツツジは平成17年の厚木市制50周年を記念する植栽イベントなどを通じ、市民の手によって2年がかりで植えられたもの。公園内には湧水池や展望広場などもあり、整備された遊歩道の散策も楽しめる。交通は厚木バスセンターまたは愛甲石田駅から「森の里行き」バス乗車、「森の里5丁目」下車すぐ。駐車場は10時から18時30分まで開場している(4〜9月まで)。問い合わせは電話225・2410番(公園緑地課)。(2010年5月7日)

49年ぶりに「白龍旗」を制す

 アンリツ野球部が優勝
 4月15日に東京ドームで行われた第58回白龍旗争奪実業団野球東京大会で、厚木市恩名のアンリツ野球部(堀江純雄監督・20人)が、49年ぶりに優勝、5月7日、メンバー6人が厚木市役所を訪れ、小林市長に優勝を報告した。
 同大会は全日本実業団野球連盟が主催する大会の1つで、各産業界別の予選を勝ち抜いた実業団チームに、昨年度の優勝チームを加え18チームで行われた。
 アンリツ野球部は初戦を不戦勝で勝ち進むと、準々決勝のスリーボンド・高分子戦では延長12回の激戦を3対1で制した。続く準決勝では三菱化学・水島事業所に1対0で勝利、決勝では昨年の優勝チームで宿敵のリコー厚木事業所と対戦。緊迫した投手戦が展開される中、5回ツーアウト2、3塁のチャンスに先発の飯泉高正投手が右中間に快打を放ち3点を先制した。リコーの反撃も1点と及ばず3対1で快勝。1961年の初優勝以来、49年ぶりの優勝を果たした。
 この日、選手たちは「市内に強豪チームがあり、なかなか優勝から遠ざかっていた」「勝利の瞬間感動した」「われわれの活躍が少しでも厚木の元気につながれば」と勝利の喜びを語っていた。
 堀江監督は「今回はMVPを取った飯泉が投打で活躍してくれたのが勝利のきっかけになった。一度きりで終わらせず、次回も優勝報告ができるよう皆で頑張りたい」と話していた。(2010年5月7日)

厚木市がワンストップサービス開始

市民のたらい回しやめ、職員が移動して対応
 来庁者にとって便利で分かりやすい窓口にしようと、5月6日、厚木市役所の本庁舎1、2階で、1カ所で用事が済ませられる厚木市スタイルの「ワンストップサービス」がスタートした。
 サービスは、第4次行政改革大綱の重点目標である市民満足度の向上を目指して実施されたもので、証明書交付や戸籍手続き、税務関連、子育て・高齢者、相談業務を、本庁舎1、2階の北側、南側に4つのエリアとして位置づけ、エリア内を市民が移動するのではなくを担当職員が移動して、各種手続きや相談などの窓口業務を行う。
 これまで各課で実施していた相談業務を本庁舎1階に一元化して、プライバシーにも配慮した総合相談コーナーを新設したほか、2階市民税課で交付していた所得証明書を1階市民課の窓口でも交付するなど、利便性を向上させ、さらに窓口の案内表示も一新して、取扱い窓口がひと目で分かるデザインに変更した。
 このほか、来庁者をスムーズに案内するため、本庁舎1階にフロアマネージャーを配置、2階の子育てエリアのカウンタースペースを拡大して、乳幼児が休めるキッズスペースなども設置した。
 開始式で小林市長は「市民の皆さんに満足してもらえる窓口を目指してリニューアルした。これからも市民サービスを向上させ、市民目線の市役所にしていきたい」とあいさつした。

なつかしい給食あげパンが金賞

なつかしい給食あげパン

神奈川フードバトルinあつぎ  厚木バーガーも3位入賞   

 県内のB級グルメのナンバーワンを決める「神奈川フードバトルinあつぎ」が5月4、5の両日、厚木中央公園と市役所本庁者西側駐車場で開かれた。県内各地の自慢の一品を味わおうと、多くの家族連れや若者たちが押し寄せ、会場に長い行列ができた。
 フードバトルは今年の9月に行われるB級ご当地グルメの祭典「B-1グランプリinあつぎ」のプレイベントとして行われた。B-1グランプリinあつぎ実行委員会が主催して開いたもので、ことしで3回目。審査は来場者が自分が食べた料理の中から気に入った料理の投票箱に、使い終わった箸を投入して決める方法。獲得重量が多かった上位3団体を表彰(金・銀・銅)する。
 参加品目は第1回大会で金賞、2回大会でも銀賞を獲得した「愛甲三郎豆腐でんがく」、昨年金賞の「海老名のとん串」をはじめ、「厚木バーガー」「厚木夢ポーク焼きそば」「とん漬け」「平塚弦齋カレーパン」「つくねベリー」、「三浦のとろまん」「三崎まぐろラーメン」など昨年より10団体多い30品目が出店した。また、特別出店として全国ブランドの「富士宮焼きそば」「静岡おでん」「浜松餃子」「厚木シロコロホルモン」など12品目も軒を連ねた。
 待ち時間はどの店も30分から最長で5時間待ち。初日のお昼過ぎには完売するお店が出るなど、ご当地B級グルメの人気のほどを見せつけた。
 5日16時に始まった閉会式で、審査結果の発表が行われ、厚木市内の小中学校の児童・生徒に食されている「なつかしい給食あげパン」(株式会社オギノパン・相模原市)が1位(金賞)に輝いた。2位(銀賞)は「てるてラーメン」(株式会社リラフルJNファミリー・相模原市)、3位(銅賞)には厚木の名産とん漬けを使った「厚木バーガー」(厚木商工会議所青年部・厚木市)が選ばれた。また、「愛甲三郎豆腐でんがく」(有限会社富塚豆腐店・厚木市)に特別賞がおくられた。
 金賞に輝いた「なつかしい給食あげパン」の荻野隆介さん(28)は「厚木市内の小学生にいつも給食のパンとして食べてもらっていることが、初参加で金賞という結果になった。スタッフの頑張りはもちろん、たくさん食べてくれたお客さんに感謝したい」と話していた。また、地元で入賞を果たした「厚木バーガー」の川田通利さん(39)は「これまで厚木のまちを元気にしようと取り組んできた。3回目の出場で最高の成績をおさめることができ、活動に弾みがつく」と喜びを語った。来場者数は2日間で11万人を記録した。(2010年5月5日)

迷惑施設を市が取得して公園用地に

 廃墟と化していた山際の「旧恵心病院」跡地を市が1,263万円で取得

 厚木市は管理者が不在で廃墟と化していた同市山際の病院跡地が公売にかかったのを受けて、このほど入札に参加、公園用地として取得することを決めた。
 取得した土地は、同市山際の旧「恵心病院」跡地(開設時は河野病院・その後山際病院・恵心病院)で、平成9年頃から管理者が不在となり、建物への落書きや窓ガラスの破壊、廃棄物の不法投棄、火災、高校生の飛び降り自殺などの事件・事故が続発する一方で、心霊スポットとしてテレビや週刊誌に取り上げられたため、若者の肝試し会場になるなど建物景観が悪化、地元では迷惑施設として頭を悩ませていた。地元自治会でも再三にわたって迷惑施設の解消を市に要望していた。
 市では同物件が大阪府堺市から公売にかけられたのを受けて、入札に参加することを決め、このほど1,263万円で落札した。敷地面積は2,605.74平方メートル、建物は鉄筋コンクリート5階〜8階建ての5,102.93平方メートル。4月30日、小林市長が臨時記者会見をして明らかにした。
 市では北部地域の防災機能を有した公園の計画を進めるため、将来を見据えて公園用地として取得したとしており、整備費として取得費を含め3,214万円の予算を計上する。
 地元では「かねてからの迷惑施設の解消という市民の強い願いがかなった。公園として整備するのも歓迎」と受け止めており、同市企画政策課では「市の大きな課題が一つ解決する運びとなり、市民生活の安心・安全がさらに前進する」と話している。(2010年4月30日)

 廃棄物処理業者2団体と厚木市が災害協定

 災害時にごみの収集・運搬・保管、人員や機材なども提供

 災害時におけるごみ処理などを連携し、市民の環境衛生を確保しようと、厚木市は4月28日、厚木市廃棄物処理業協同組合(井上重壽理事長・8社)と協同組合厚木資源再生センター(尾島忠理事長・21社)の2団体と、災害協定を結んだ。
 具体的な支援は、被災地域におけるごみの収集・運搬をはじめ、市環境センターが稼動できなくなった時にごみの一時保管場所の運営管理、ごみ処理に必要な人員や機材などを提供する。このほか収集作業中に知り得た被害状況などの情報提供なども盛り込まれた。
 協定締結式で、井上理事長と尾島理事長は「以前から地域貢献をしたいと思っていた。組合員は日ごろのごみ収集業務などで市内の地理や情報に詳しい。災害時以外でも危険な箇所を発見したら報告していきたい」と話していた。
 協定書を取り交わした同処理業組合は、廃棄物処理と資源リサイクル業務、道路・公園・河川清掃の共同受注などを目的に関係業者が集まって1985年に発足。現在は8社151人で構成され、収集車輌50台を保有している。一方の資源再生センターは、再生資源回収業務の共同受注、再生資源の分別・加工などを目的に1995年に発足。現在、21社164人で構成、収集車輌58台を所有している。
 同市が民間団体や他の自治体と結んだ災害協定はこれで68件目。一般ごみの収集、運搬に関する協定は県下19市中8番目で、民間廃棄物・資源回収業者との協定は県下で3番目となる。(2010年4月28日)

 厚木のTシャツデザインを商店街のフラッグに

 厚木一番街商店街 58枚を掲示
 自然に囲まれたにぎわいのあるまち厚木の魅力をPRしようと4月26日、本厚木駅北口の厚木一番街商店街に「あつぎ」をテーマにTシャツデザインをアレンジしたフラッグが掲げられた。白地と黒地を基調にしたフラッグに、厚木の自然や名産品、イベントなどをモチーフにしたデザインが並び、買い物客の目を楽しませている。
 フラッグは縦110、横50センチの大きさで、デザインは厚木市市街地にぎわい懇話会が今年の3月に開いたフアッションショー「あつぎにぎわいコレクション」に合わせ、「あつぎ」をテーマに市民から募集したTシャツデザインを活用した。  
 相模川の鮎や市の木モミジ、サツキ、国際大道芸など、厚木をモチーフにしたコンテストの入賞作品2点(最優秀賞=飯塚美織りさん・優秀賞=齋藤絵里香さん)を、厚木一番街商店街振興組合(石井和夫理事長・53店)がフラッグ用にアレンジ、4月27日、商店街に並ぶ29本の街路灯に58枚のフラッグを取り付けた。同商店街は本厚木駅から北へ360メートル続く目抜き通りで、約100軒の商店が立ち並ぶ。今年3月には街路灯の証明をLEDライトに更新し、各ブロックに1台ずつ合計6台のAED(自動体外式除細動器)を配置するなど、安心して買い物ができる商店街に取り組んでいる。(2010年4月27日)