第669号(2005.10.15)

ドイツの国際ハムソーセージ大会で金6個の快挙 上落合の厚木ハム

金賞のトロフィーを手に受賞を喜ぶ厚木ハムの嶋崎洋平工場長  厚木市上落合の厚木ハム(嶋崎洋平工場長)が、10月2日から4日までドイツのシュツットガルトで開かれた「第14回SUFFA(ズーファ)2005年国際ハムソーセージ大会」のソーセージ部門で6つの金賞を受賞した。
 大会はドイツの食肉加工協会が主催する世界最高峰に位置するコンテストで、本場ドイツの優れたマイスターをはじめ、世界のハム作りの職人たちが目標としている大会だ。ソーセージ部門にはドイツおよびヨーロッパ諸国、日本、韓国、オーストラリアなどから30社が参加した。
 コンテストは200人以上の審査員が各テーブルに分かれて、味、食感、香り、見た目などじっくりと時間をかけて採点するが、200項目にもおよぶ細かいチェックポイントを減点方式で審査する絶対評価のため、満点を取らないと金メダルをもらえない。だからこそコンテストの結果が世界的な評価を受けるという。
 厚木ハムは今回初出場で9品目を出品、6個の金賞と1個の銀賞、1個の銅賞に輝く快挙を成し遂げ、金5個以上の優秀者に贈られるトロフィーも合わせて受賞した。金賞に輝いたのはビアシンケン、ヤークトヴルスト、パプリカリョナー、ポークウィンナー、粗挽きウィンナー、ヴァイスヴルストの6種類。山形県にある同社の蔵王農場で飼育されている最高のSPF豚肉(無菌豚)を使い、試行錯誤の研究を重ねて作り上げた最高の手作り製品。
 ビアシンケンはドイツではソーセージの王様といわれ、角切りのハムとピスタチオがソーセージの生地の中に入っているのが特徴で、食感が良く一番の売れ筋だという。また、きめ細かく練り上げたソーセージの生地に赤と緑のパプリカを散らせたパプリカリョナー、豚の腸を皮に用いて豚肉だけを使って作り上げたヴァイスヴルストはふわっとした食感が定評で、いずれも厚木ハムならではの一級品。
 製造を担当する同ハムの嶋崎洋平工場長は「ハムの本場で自分の技術が果たして通用するのか、どのレベルにあるのか、腕試しのつもりで出品したが、金賞を6個も取れてとてもに嬉しい。これからが始まりと思い、メダルに恥じない製品をつくっていきたい」と話している。

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厚木市が入札制度を改正 来年4月の電子入札制度導入に合わせ
 厚木市は平成18年4月の電子入札制度の導入に合わせ、入札制度を改正する。現行の条件付き一般競争入札は、設計金額が1件につき7億円以上で、高度な施工技術を要する工事を対象としてきたが、さらなる公正な競争性と透明性を図る観点から対象工事を拡大する。土木・舗装工事は設計金額が1千万円以上、建築・電気・管・造園関係工事は130円以上、物品・委託関係は平成18年度に検討し、19年度以降段階的に導入するとなっている。
 基本的な参加資格は、市内に本店を有していること、公告で定める資格点数(経審評定値)を満たしていること、発注工事に対する施工実績があること、主任(監理)技術者を工事現場に適正に配置できること、特定建設業の許可を有する者であること、市契約規則に基づく指名競争入参加資格者として登録されていること、手持ち工事に対する制限を加えるなど。
 また、指名競争入札の見直しについては、これまで競争入札はほぼ全件、指名競争入札による発注となっているが、より一層の透明性、客観性および競争性のある入札執行を確保するため、条件付一般競争入札の対象範囲を拡大する。対象工事は土木・舗装工事で、設計金額130万円以上1千万円未満。工事施工箇所の地区内業者を主体とした指名方法を見直し、市内全域から指名業者をを選ぶ方法を採用する。
 平成18年4月から神奈川県市町村共同運営による「かながわ電子入札共同システム」が本格稼働することから、厚木市でも電子入札を導入する。これまで市役所で行っていた「指名通知の受理」や「入札の参加」など、入札にかかわる一連の手続きをインターネットを通じて行うことで、受注者および発注者双方の業務を効率化し、情報公開による透明性の向上を図る。
 11月から条件付き一般競争入札、指名競争入札について、模擬案件での実証実験を行い、来年4月からの本格運用に備える。市では10月19日13時30分より文化会館で 実証実験参加者への説明会を開くほか、12月5日午前と午後の2回、文化会館で電子入札システムの説明会を開く。

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松本ハツヨさんがシニア海外ボランティア

山口市長に出発の報告を行う松本さん
 10月3日、シニア海外ボランティア出発隊員の松本ハツヨさん(54歳・厚木市岡田」)が、山口市長を訪れ、出発の報告を行った=写真。10月12日から平成19年10月11日までの2年間、タイに派遣され、ラジャパット大学チェンライ校で、日本語教育に従事する。
 松本さんは学生時代に日本語教育のボランティアを始め、育児が終わった後、学習を再開。地域で活動しながら日本語学校にもかかわり、外国人にとっての日本語を考え続けている。平成17年度シニア海外ボランティア春の募集に応募、タイへの派遣が決まった。
 松本さんは「学生時代から青年海外協力隊員として参加したかったが。この歳になって夢が実現した。私のボランティア経験が少しでも役立つなら、積極的に途上国からの要請に応えて全力を尽くしたい。国際平和へのひとつの道であると確信しています」と話していた。
 山口市長は「国際社会での日本の貢献は大切。体に注意して目的を果たしてください」と激励した。シニア海外ボランティアは平成17年7月現在、52カ国739人が派遣中。これまで厚木出身の派遣者は6人で、松本さんは7人目となる。

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 「シルバーの日」ボランティア
 厚木市シルバー人材センター(藤井信義理事長)では、平成15年度から10月をシルバー人材センター事業普及啓発促進月間と定め、第3日曜日を「シルバーの日」と定めて、奉仕活動に取り組んでいる=写真は昨年。
 今年は10月16日がシルバーの日に当たり、市内13の地域班420人の会員が、公園や神社など各地域の公共施設の清掃や除草作業などを行う。
 同センターは高齢者が就業活動を通して、生きがいを充実させ、地域社会に貢献する目的で平成元年に設立された。60歳以上が入会資格で、現在1221人が会員登録、経験と能力を生かした仕事を行っている。「シルバーの日」のほか、毎年7月には「1日奉仕の日」として、あつぎ鮎まつりの催し物会場となる厚木中央公園の除草作業も行っている。

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厚木市農業まつり「畜産祭」開かれる
  10月1日、厚木市水引のJAあつぎ本所駐車場で、厚木市農業まつり「畜産祭」が開かれ、大勢の市民で賑わった。
 市の畜産農業を広く市民に紹介し、地域農業の発展と振興、心のふれあいと連帯あるふるさとづくりを目指そうと毎年、市と農協の主催で行われているもの。
 この日は、家畜の審査会のほか、産みたて卵、蜂蜜、豚肉、酒まんじゅう、農産加工品の即売などが行われ、豚汁や搾り立ての牛乳サービス、たい肥の無料配布コーナーには、家族連れの長い行列ができた。
 また、牛や豚のまわりには、たくさんの子どもたちが集まり、恐る恐る手を伸ばしてさわったり、餌を与えたりする姿が見られた=写真。また、ペットボトルを使ったバター作り体験コーナーでは、家族連れが一生懸命にペットボトルを振っていた。
 

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秋深し、剥製の鹿2頭
 厚木市七沢の七沢自然ふれあいセンターのロビーに、9月下旬、突如2頭の鹿が出現した=写真。
 実はこれ、ふいあいセンターの職員が、センター内のあまりひと目につかないところに保管してあった鹿の剥製をロビーに移動したもの。久しぶりに人通りの多い場所に移動してきた鹿は、少々緊張した様子で、紅葉と一緒に飾られ、秋の深まりを告げている。
 自然あふれる七沢地域では、これからが本格的な秋の息吹が感じられ季節になる。同センターでは11月27日には「ふれあいデー」を開催、さまざまな自然や人とふれ合える催しを予定しており、市民の来場を呼びかけている。

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第24回厚木愛甲青少年創意くふう展
 10月8日、9日の両日、厚木市ヤングコミュニティーセンターで、第38回厚木愛甲地区青少年創意くふう展が開かれ、地区内の小中学校の児童生徒から応募のあった187点の作品が展示された。
 特賞に選ばれたのは次の5人で、笠原真姫さん(東名中3年・厚木市長賞)の「らくらく窓掃除」は、霧吹きに水切りを取り付けることで窓掃除がらくにできる優れもの。荻田望未さん(愛川中3年・愛川町長賞)は、温度計に上下に動くレンズを取り付け、目盛りや数値をみやすくした「拡大温度計」を考案した。
  山田裕也君(清川村緑小4年・清川村長賞)は、段ボールを使ってTシャツを簡単、きれいにたたむことができる「パタパタたたみき」、西畑智道君(緑ヶ丘小5年・松川サク工業賞)は、ペットボトルを再利用するために、奥まで手を入れずに洗うことができ、保管も便利な「簡単に洗えるペットボトル洗いタワシ」を考案した=写真。また、安藤瞳さん(玉川中1年・松川サク工業賞)は、ドレッシングを簡単に作るため、折れたのこぎりとキツツキのおもちゃから発想した「キツツキシェイカー」を考案した。
 同くふう展運営協議会事務局は「187点の多くの応募があって、作品一つ一つに子どもたちのなりの工夫があり面白い作品が多かった」と話していた。

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ひろげようふれ愛 障害者体育大会
  10月1日、厚木市荻野運動公園体育館で、第44回厚木市障害者体育大会が開かれた。市内に在住する障害者を対象に、スポーツを通じて健康の維持と体力の増進、そして障害者の自立と社会参加の促進を図るために毎年実施しているもので、市身体障害者福祉協会をはじめ、障害者団体、家族やボランティアなど総勢850人が参加した=写真。
 開会セレモニーに続いて選手宣誓、準備体操を兼ねて参加者全員によるラジオ体操から大会プログラムがスタートした。
  タンバリンやカスタネットの音を発する伴走者を目隠しして追いかける「君を慕いて」、ひものついたタイヤをボールに入れて運ぶ「べーリーべーリータイヤード」、ペアで頬に風船をはさんでゴールまで運ぶ「ほほよせて」=写真、「オタマ競争」など、みんなで楽しめる15種目が用意され、汗を流しながら参加する障害者に温かい声援が送られていた。
 参加者は「障害者とボランティアがスポーツ・レクリェーションを通じて、コミニュケーションを深めることができて良かった」と話していた。

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被爆60周年の広島を報告  平和のつどい開催
 10月8日、厚木市の主催で「第12回平和のつどい〜地球のステージ2」が同木市文化会館で開かれ、市民160人が参加した。
 前半は今年8月5日から7日まで「2005親と子の平和を考える旅・広島」に参加した市民が「私たちが広島で感じたこと」と題して意見発表を行った=写真。榎本直哉君(森の里小6年)は、「皮膚が垂れ下がった人や200カ所以上もガラスの破片が体に突き刺さった人のガラスを取った」という被爆者の話を聞いた経験から、「本で調べてから広島に行ったが、調べたのと被爆した人の話を直接聞くのは違った」「なぜ原爆を投下しなければならなかったのか理由が分からない」、また、「原爆投下後に死体を焼ききれないで、死体を埋め、今その上を歩いているのは辛い気持ちになる」と述べた。
 八田幸子さん(森の里中3年)は、空腹で死体を踏んでいてもおにぎりを食べたという体験談や今でも公園には被爆者の骨が埋まっているという話を聞いた体験から、「日本が戦争をしてまで得たものは何だったのか。命の大切さと戦争の恐ろしさを世代を継いで伝えていかなくてはならない」と発表した。
 保護者として意見発表を行った武田恵子さんは「原爆の被害を情報としては知っているが、広島に行って直に見聞きするのに勝るものはない。被爆者本人の話を親子で聞き、苦しみや悲しみを親子で共有したことも良かった」さらに「被爆者だけが戦争の被害者ではない。皆が戦争の犠牲者です。私たちは戦争のない平和な世界を実現できなかったが、あなたたちの世代は戦争のない平和を築いてください」と言った被爆者の言葉を皆さんに伝えたいと締めくくった。

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教育委員に天利氏・監査委員は高橋氏

 厚木市の山口市長は10月5日、天利俊介氏(47)を教育委員に任命する議案を開会中の議会に提出、議会の同意を得た。
 天利氏は駒澤大学卒業。社会福祉法人厚木慈光会睦合ホーム施設長、曹洞宗雲渓山常昌院住職で、厚木市保健福祉審議会会長、厚木市医療福祉連絡会副会長をつとめる。
 また、厚木市教育委員会は10月1日付けで、委員長に内田忠行氏(60)を、委員長職務代理者に野田幹雄氏(70)を選出した。委員長の任期は1年。 

 厚木市の山口市長は10月5日、議会選出の監査委員に高橋徹也氏(65)の選任を提案、議会の同意を得た。高橋氏は平成7年厚木市議会議員当選、 現在3期目。 この間、総務企画常任委員長、議会運営委員長、副議長、議長を歴任した。

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