第607号(2003.02.01)

第1回最優秀在日ペルー人コミュニティ表彰に「スポーツサークル・カミエチ」

 日本社会におけるペルー人のコミュニティ活動を表彰する「第1回最優秀在日ペルー人コミュニティ表彰式」が、2月7日厚木市役所で行われ、厚木市内で活動するペルー人のサッカーチーム「スポーツサークル・カミエチ」(ホセ・ギジェルモ・サルセド・シマブクロ監督)が選ばれた。
 表彰式にはペルー共和国東京総領事のカルロス・アルベルト・イリコイェン・フォルノ氏が出席、同チームに賞状などが手渡された=
写真。この賞は日本に約6万人在住するペルー人と日本人の交流をはかり、両者がよりよい関係を築けるようにするため、日本社会におけるペルー人コミュニティの良い点やたたえるべき行動を認め、表彰するもので、今回が第1回目。
 審査対象は、3年以上日本に在住し、ペルー国籍を有する22人以上の団体の中からペルー共和国総領事館が選ぶもので、日本人との交流の度合い、日本社会におけるペルー文化のPR、積極的な日本社会への参加と貢献度が高い団体に贈られる。
 第1回の表彰を受けた「スポーツクラブ・カミエチ」は、1994年4月に設立された。メンバーは15歳から60歳までの100人。半数は20歳以下の若い団体で、メンバーの若者たちは、サッカーなどのスポーツを通じて日本社会に溶け込むことができるよう、日本の文化などを学んでいる。
 ペルー共和国総領事は「文化交流など活発な活動とともに、”和“を大切にしたコミュニティである点を高く評価した。若い人が多いので、これからも日本とペルーの架け橋となるいう活動してほしい」とお祝いの言葉を述べた。
 ホセ監督は「日本で活動していて、母国から表彰されるとは思っていなかった。これからも日本社会に溶け込んだ活動をしていきたい」と受賞の喜びを話していた。

.

「るりがくえん物語」3月15日・愛川町文化会館で上映会

 知的障害者たちが公的な補助に頼らないで、自活する施設の日々を追った記録映画「るりがくえん物語」の上映会が、3月15日10時と14時の2回愛川町文化会館で開かれる。
 生活の糧を売るために農作業などに汗を流す障害者たちの生き生きとした表情をとらえた映像は、知的障害者の施設に一石を投じるドキュメンタリーで、「生きることの意味」を考えさせてくれると高い評価を得た。
 福祉関係者などで組織する同映画上映実行委員会の主催で、愛川町身体障害者福祉協会と町心身障害児者母の会、愛川町シネマクラブが共催、町社協や国際ソロプチミスト愛川、ありんこ作業所など3つの地域作業所が後援する。
 映画は、山口市にある知的障害者施設「るり学園」がモデル。47年前、当時青年教師だった村上修好園長が、ダウン症の子ら3人を預かり、私塾「瑠璃学園」を開いた。障害児と一緒に山砂を売って敷地を買う一方で、障害者を雇ってくれる仕事先を開拓、今では120人の障害者が水田13ヘクタール、麦畑6ヘクタールの耕作を請け負い、たい肥づくりや造園、木工などで年間数千万円を稼ぎ出している。ドキュメンタリーは、こうした働くことに生きがいと喜びを感じている障害者の姿を、スクリーンいっぱいに映し出す。
 監督は「はだしのゲン」や「裸の大将放浪記」などを手がけた映画プロデューサーの山田火砂子さん(71)で、自らも重度の知的障害の長女を持つ母親だ。山田さんは、1昨年10月からカメラマンら6人のスタッフと同施設に3か月間住み込み、撮影を続け、米や野菜を作って自給自足の日々を送る障害者たちや、施設運営に奮闘する村上園長の姿を記録した。
 愛川町には昨年、フリースペースグリーンとあいかわ工房の2つの地域作業所がオープンした。上映会ではこの2つの施設のほか、ありんこ作業所、かえでの家を含めた4つの施設もスライドで紹介する。
 入場料は前売り券大人1,000円、小中高校生・障害者500円。当日券大人1,200円、小中高生・障害者700円。実行委員会では、入場料の一部を各施設に寄付する。チケット取扱所はブックスコア(TEL:286・3520番、サンバード・ホンマ(TEL:285・0048番)。  

.

災害時の動物の救護活動 厚木市が獣医師会と協定

 厚木市と厚木市獣医師会(金井道雄会長・会員18人)は、災害時における動物の救護活動に関する協定を締結、1月30日市役所で調印式を行った=写真。災害時に猫や犬がけがをしたり、精神的なストレスを負った場合、獣医師会が応急処置などに応ずるもので、動物の救護活動を市が締結するのは県内初の取り組み。
 阪神淡路大震災では、犬などが放置され、ペットを心配して避難場所から離れた危険な住宅周辺で暮らす人もいたことから、大規模な災害発生時に犬や猫などのペットにも救護の手をさしのべようと施策に取り入れた。調印式に際して金井会長は、「動物愛護の精神から、今後も市との接点を多く持ち、動物や皆さんが安心して暮らせるためにも、すぐに稼働できる体制をとっていきたい」と話していた。

 同市には昨年末時点で、1万1千359匹の犬と、1万2千626匹の猫が登録されている。市では協定に合わせ、ぼうさいの丘公園に災害時の動物一時避難場所を整備、食料備蓄なども行っている。

.

厚木南高校美術部の生徒が薬物乱用防止ポスター作成

 厚木市教育委員会青少年教育相談センターでは、このほど青少年の薬物乱用防止を呼びかけるポスターを作成した。
 ポスターは青少年健全育成団体や厚木青年会議所、市内の高等学校で組織する「心とまちのクリーン作戦実行委員会」が企画した。昨年秋、実行委員会のメンバーである県立厚木南高校の生徒が考案した統一標語「薬物stop !キミの人生一度きり 身体はもとに戻らない」をもとに、同校美術部3年の生徒が1カ月半かけてデザインした。B3サイズで100枚印刷、市内の中学や高校、公共施設に掲示する。
 1月27日、ポスターの標語を考案した田辺優美さん、水流朋美さん、ポスターをデザインをした斉藤初美さん、近藤詩さん、伊藤良子さんの5人が教育相談センターを訪れた=
写真
 5人は「自分の身近な友人が、薬物乱用に巻き込まれないで欲しい」「標語の持つ力強さを生かし、できるだけ暗いイメージにならないように気を使いました」と話していた。

.

なかちょう大通りにハイブリッド型街路灯

 本厚木駅前の厚木市なかちょう大通り商店街振興組合(木村嘉宏理事長)では、なかちょう大通りの街路灯12基をハイブリッド型にリニューアル=写真、2月5日点灯式を行った。
 この街路灯は環境に配慮し、地球温暖化の原因となるCO2の削減に効果がある風力、太陽光といった今注目の新エネルギーを利用したもの。
 街路灯の上部には風力発電用のプロペラと太陽光発電パネルが設置され、街の中でもひときわ目を惹いている。
このうち6基は電工掲示板付きで、街の情報などの発信が可能だ。
 総事業費は約4,200万円。新エネルギー・産業技術総合開発機構から半額、厚木市から900万円が補助された。

.

13人5団体を表彰 スポーツ人のつどい開かれる

 2月1日、厚木ロイヤルパークホテルで「第30回厚木市スポーツ人のつどい」が開かれ、500人のスポーツ愛好者が参加した。つどいは、スポーツ振興に功労があった人や団体を表彰=写真、併せて、全国大会に出場した選手を紹介するもので、市内スポーツの高揚と発展のため、昭和48年から行っている。
 今年はソフトボール日本代表監督の宇津木妙子さんの記念講演も行われ、30回目の式典に華を添えた。
 式典でははじめに財団法人厚木市体育協会表彰が行われ、長年にわたり各協会に尽力された役員や、各スポーツ大会で優秀な成績をおさめた個人と団体に一般表彰が贈られた。個人の部では先のスポーツマスターズ2002バレーボール競技で優勝に貢献した溝口節子さんら13人が表彰された。また、団体の部では第54回全日本高等学校女子ソフトボール選手権大会第3位などの素晴らしい成績を収めた県立厚木商業高校ソフトボール部など5団体が表彰された。
また、団体の部では第54回全日本高等学校女子ソフトボール選手権大会第3位などの素晴らしい成績を収めた県立厚木商業高校ソフトボール部など5団体が表彰された。続いて全国大会出場者の紹介では、個人46人と17団体が紹介された。会場は賞が贈られるたびに関係者から温かい拍手が送られ、参加者は日頃の練習の厳しさや大会の思い出話などを語り合い、交流を深めていた。

.

日産のゴーン社長が3月18日、厚木で講演

 厚木市は3月18日18時より、日産自動車のカルロス・ゴーン社長=写真=を招いて、同市文化会館大ホールで講演会を開く。
 市内商工業者を対象に、日産の復活から多くを学ぼうというもので、ゴーン社長は「日産自動車再生から成長に向けて」と題して、日産を復活させた経営者としての信念、そして今元気のない日本の経営者に欠けているものは何かについて講演する。
 日産自動車は同市岡津古久にテクニカルセンターを持つほか、昨年春、同市森の里の青山学院大学厚木キャンパス跡地を買収、同社最大規模の研究施設として整備することが決まっている。市ではそうした縁からゴーン社長に講演を依頼したところ、快諾を得られた。
 対象は市内商工業者及び一般市民1,400人で、同時通訳機器も用意する。申込みは往復ハガキ(1人1枚)に、行事名、〒住所、氏名、職業、電話番号を明記の上、3月5日(必着)までに、厚木市役所産業政策課へ申し込む。〒243―8511厚木市中町3―17―17。問い合わせはTEL:225・2830番。  

.

災害時に備えて救急箱の詰め替え作業

  厚木市では阪神淡路大震災クラスの災害に対応するため、13箇所の指定避難場所に医療救護所を設置、医薬品や点滴などを詰め込んだ救急箱を配備しているが、このほど使用期限の切れるものから順次詰め替え作業を行った=写真。  
 市内13箇所の指定避難場所には、医師の指示によって使用される医薬品や点滴用具を収めた4連のロッカーが配備されている。
 また、ぼうさいの丘公園には約2万人の市民が避難生活できるよう、食料品や毛布と一緒に、医薬品や応急用の救急箱も備蓄されている。この救急箱は20人用の小さなものと多人数用のものとを合わせて約220個あり、箱の中には消毒薬、絆創膏、脱脂綿、ガーゼなどが収められ、これらについても詰め替えが必要になっている。
 詰め替えは、市の職員や防災総合指導員が作業に従事、6日間かけてロッカー内の医薬品と救急箱の詰めかえ作業を行った。

.

昨年に比べ大幅に減少  県央地区のガン・カモ類生息調査

 神奈川県央地区行政センター環境部では、昭和44年度から冬季にシベリアやアラスカ、千島から県央地区に飛来するガン、カモ、ハクチョウなどガンカモ科の鳥類の生息調査を行っているが、このほど今年の1月11日から16日まで行った調査結果を公表した。
 調査は厚木市七沢のリハビリテーションセンター池、森の里青山遊水池、上古沢緑地調整池、相模川、中津川、小鮎川などの河川流域、宮ヶ瀬湖など37カ所で、行政センター職員や鳥獣保護員など26名が、双眼鏡と望遠鏡を使って種ごとにその個体数をカウントした。
 その結果、県央地区調査池37カ所のうち、33カ所で2,388羽のカモ類が確認された。

これは前年度に比べ1,976羽の減少(45.3%)。特に昨年度1,333羽が確認された横浜水道局相模原沈殿池で582羽と半数以下となっている。逆に増加したのは、森の里青山遊水池で昨年より107羽の増加数だった。種類別では、コガモ840羽、カルガモ703羽、マガモ398羽、ヒドリガモ110羽の順で、昨年度の調査で確認されたハシビロガモを除いて10種と交雑種2種が確認された。
 昨年、相模原沈殿池と宮ケ瀬で多数確認されたオシドリとマガモは両地点とも大幅に減少した。これは昨根度の調査で減少した津久井湖や相模湖では増加しているため、オシドリ、マガモについては津久井湖に移動した可能性も考えられるという。  

.

原因別では放火がトップ 昨年の厚木市の火災・救急発生状況
  厚木市消防本部はこのほど平成14年の市内の火災発生件数と救急車の出動回数をまとめた。
 それによると、昨年の火災発生件数は147件で、前年に比べて6件の増加。内訳は建物火災72件(昨年より8件増)、その他の火災46件(同11件減)、車両火災26件(同7件増)、林野火災3件(同2件増)となっている。
 焼損棟数は87棟だが、半焼・全焼は24棟(28%)、ぼや・部分焼は63棟(72%)で、早期発見・初期消火が効を奏している。原因別では放火(疑い含む)が63件(43%)でトップ。放火ではごみ置き場、建物外周部に不必要に置かれた物品への火災が目立つ。また、建物火災で半焼、全焼に至ったケースでは、てんぷら揚げ物の途中でその場を離れるなど、ちょっとした不注意によるものが多い。
 同市消防本部では「建物の外周部へは燃えやすいものを置かず、放火されにくい環境づくりと、火気を扱う時は最新の注意を払うことが肝心」と呼びかけている。
 一方、救急出動件数は8,499件で前年に比べて245件の増加。救急事故種別では、急病が4,443件(52%)で最も多く、ついで交通事故が1,804件(21%)、一般負傷912件(11%)。傷病者程度別では軽症55%、中等症38%、重症6%であった。
 最も出動件数の多い急病では、4,287人搬送し、そのうち軽症患者は2,084人で49%を占めていた。救急出動件数は10年前に比べると2,915件増加している。
 また、65歳以上の高齢者の搬送件数が27%と前年と同率で、成人(18歳〜65歳未満)は60%から51%と減少傾向にある反面、その他(18歳未満)は、13%から22%と増加する傾向にあるという。

.

.