第589号(2002.05.15)

市民総決起大会とデモ行進する山口市長ら市民

暴力団追放しよう排除推進協議会が総決起大会追放宣言決議事務所までデモ行進

 厚木市で4月23日、暴力団抗争により組員が射殺され23人の死傷者が出る事件が起きたが、自治会や商工会議所、農協、、企業などで組織する厚木警察署管内暴力団排除推進協議会(黄金井一太会長)と県警・厚木署の主催により、5月10日午後、市内のホテルで「暴力団追放総決起大会」を開いた。
 抗争事件後、事務所のある自治会では暴力団事務所の撤去を求める署名運動が行われるなど、暴力団を排除する声が高まっており、大会はこれを契機に市民ぐるみの運動を展開しようと開いたもの。
 「暴力を許さぬ\勇気と地域の輪」と書いたのぼり12本が立つ会場には、自治会や警察友の会、防犯指導員、企業、一般市民など約530人が参加した。 最初に協議会の黄金井会長が「各種団体や市民の皆さんの協力で、暴力団排除、事務所撤去のために不退転の決意でのぞもう」とあいさつ、厚木署の佐熊和三署長も、「暴力団の根絶には時間がかかるが、この決起集会を契機に(暴力団を)恐れない、金を出さない、利用しないという三ない運動を押し進め、暴力団にスキを見せないよう団結を」と呼びかけた。
 また、来賓として出席した山口市長は、「今回の抗争事件を契機に、厚木市は公民館単位に安全、安心なまちづくり会議を立ちあげるべく準備をしている。厚木の隅々で暴力団の住みにくい場所を作っていこう」とあいさつした。

 続いて、横浜弁護士会民事介入暴力対策委員の松浦光明弁護士が「暴力団事務所撤去について」と題して基調講演を行った。松浦さんは「われわれ は平穏な生活をする権利があり、人権が保障されている。これを盾に法律的にきちんとした対応をしていこう」と発言、住民運動の進め方や団結の仕方、民事や刑事的手法などを事例を挙げながら紹介した。この後、暴力団追放宣言を決議、雨の中、参加者300人が2組に分かれて抗争事件にかかわった岡田と妻田東の暴力団事務所までデモ行進、事務所前で「暴力団追放と事務所撤去」を求める決議文を読み上げ手渡したが、妻田東の暴力団事務所は組員が不在で留守だったため、内容証明郵便で郵送した。

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 米国で交通事故夫婦共に車椅子の生活リハビリ終え2年ぶりに職場復帰厚木市水引の岩瀬さん夫妻
 アメリカで1家4人が交通事故に遭い、夫婦ともに頸髄損傷により車椅子に依存する障害者になった厚木市水引在住の岩瀬光之さん(45)が、約2年間のリハビリを終えてこの6月1日職場復帰する。 
 だが、妻の真理子さん(44)は、重度の障害で上下肢にマヒがあり、介護がないと日常生活を営むことができない。岩瀬さんも車椅子の生活だが、身の回りや車の運転がどうにかできる程度で、洗濯や掃除、買い物、妻の介護などは他人に頼らざるを得ない状態だ。現在、真理子さんは、厚木市七沢の県総合リハビリテーション病院に入院しており、ヘルパーが見つかり次第退院、東京の実家に預けている2人の子どもを引き取って、1家4人の生活を再スタートさせる。 

支援センターの玉井所長に相談する岩瀬さん

 岩瀬さんは、大学卒業後、国内の複写機メーカーに勤務、5年前にアメリカのシリコンバレーにある現地法人に転勤になった。2000年7月、休暇をとって家族でソルトレイクシティを旅行中、交通事故に遇って崖から車ごと転落、1家4人が重軽傷を負った。
 子ども2人は軽傷で済んだが、岩瀬さんと真理子さんは、共に頸髄を損傷して動けなくなった。夫婦は1年間、アメリカでリハビリを受けて帰国、埼玉県所沢市の国立リハビリテーション病院を経て、今年の3月、七沢にある神奈川県総合リハビリテーション病院に転院した。
 リハビリの結果、岩瀬さんは自分で身の回りが出来るまでに回復した。この4月27日に退院、6月1日から職場復帰を目指す。
 現在、岩瀬さんは市のヘルパー派遣制度を活用して、1日2時間、玉川地区の在宅介護支援センターからヘルパーの派遣を受けているが、真理子さんが退院すると妻を介助してくれる手がまったくない。
岩瀬さんは家族での生活再建に際して、同市恩名にある「あつぎ障害者自立生活センター」(玉井明所長)に相談、全身性障害者のための自薦登録ヘルパー制度を利用することにした。この制度は上下肢に重度の障害を持ち、24時間介助を必要とする人が対象で、従来のヘルパー事業に加え、障害者自身が選任した人を市に登録し、公的サービスと同様のサービスが受けられるのが特徴。利用時間は1日5時間。
 介助は真理子さんの寝起きから車椅子への移動、歯磨きや顔ふき、食事介助、掃除、洗濯、料理、買物などの家事全般、さらに入浴介護から就寝まで。朝7時から夜の20時ごろまで介助が必要だ。
 ヘルパー希望者はセンターに会員登録し、岩瀬さんと面談の上採用が決定される。登録者は経験不問で年齢18歳以上。時給1270円(保険料100円は市の負担)。
 センターの玉井所長は、「20人位でチームを編成してサポートできるのが理想。1日1時間でも2時間でもいいので、大勢の方のご協力をいただきたい」と呼びかけている。問い合わせはセンターへTEL:297・3908番へ。

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 珍しい「魚鳥菜」・食材に感謝を込め
 厚木市飯山温泉の元湯旅館で、5月6日午後3時、県下でも珍しい「魚鳥菜」が行なわれた=写真。
 魚などの食材を供養し感謝の気持ちを表そうと、昭和62年から続けているもので、当日は同旅館駐車場に建立されている「魚魂碑」の前で、調理人や関係者50人が参加して、仏式による供養と感謝祭を執り行った。
 続いて、四條真流一門による包丁式が行なわれ、同旅館につとめる高木真美さんが、女性として初めて刀主に立ち、古式にのった見事な包丁さばきを披露した。さばきの型は「長久の鯉」。
 白浄衣に烏帽子を身につけた高木さんが、右手に包丁、左手にまな橋を持って約15本ほどで鯉をさばき終えると、出席者から盛んな拍手が送られた。この後、鯉や鮎、うなぎなど7千尾が同旅館裏の小鮎川に放流された。
 

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  お年寄りを食事会にご招待  元湯旅館
 厚木市飯山温泉の元湯旅館(石川範義社長)で、5月7日、地元小鮎地区のお年寄りが昼食会に招待され、心づくしの料理に下鼓を打った=写真。
 同旅館が「日頃から地域の皆さんにお世話になっているお礼に」と感謝の集いを開いたもので、今年で23回目。この日は小鮎地区老人クラブ連合会(臼井美二会長・11クラブ) に所属する75歳以上のお年寄り224名が招待された。最高齢は日枝老人会の小島タモさんで92歳。
 石川社長が「今日は季節の料理やアトラクショんを用意していますので、ゆっくりおくつろぎ下さい。このところ陽気が暑くなってきましたので、外出の際は充分お気をつけて」とあいさつ、80歳以上のお年寄り14名にベゴニアの花をプレゼントした。


心づくりの料理に舌鼓を打つお年寄りたち

 料理は蟹の焼きぬき、さわらの西京焼き、うどきんぴら、海老といかの揚物、うなぎ豆腐、アスパラ巻き、野菜の煮物、筍・うなぎの炊き込みご飯などを会席弁当風に盛りつけたもの。臼井会長は「家庭では味わえない料理にみなとても満足してしています」と話していた。
お年寄りたちは料理を食べながら、芸者衆の踊りやものまねショー、美里劇団による大衆演劇などを楽しんだ。
新入消防団員が初の研修 

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 恒例の夕焼け市がスタート
 厚木市内の生産者が消費者に直接、新鮮で安全な農畜産物を安く提供する「夕焼け市」が、今年も5月8日から荻野運動公園で始まった=写真。
 産地直売式によるこの夕焼け市は、平成11年から生産者が実行委員会を組織して始めたもので、今年で4年目を迎える。
 初市にあたるこの日は、荻野山中藩保存会による火繩銃の演武や、先着600名にお団子と母の日にちなんだカーネーションがプレゼントされるなどの趣向もこらされ、3千人を越える買物客で賑わった。
 この日の出店者は35店。会場には開店の時間を見計らって収穫した新鮮な野菜や果物、食べごろになった漬物、手作りのまんじゅう、豆腐など生産者の自信作が所狭しとならんだ。

 火繩銃の祝砲が轟くと、いっせいに売り買いが始まり、会話と自慢の舌で一つひとつ吟味して、納得する買物各の姿が目を引き、1時間もするとほとんどの品物が売り切れる店が続出した。この日は初市の人出も手伝って売上げは上々、生産者も満足顔だった。
 この夕焼け市は10月までの半年間、荻野運動公園を会場に毎週水曜日の午後5時から6時30分(9〜10月は午後4時から5時30分)まで開かれる

レンゲまつりで踊る参加者たち

 地域住民とふれあい・菜の花レンゲまつり
 4月28日、厚木市環境センター駐車場で、「金田地区菜の花レンゲまつり」が開かれ、大勢の家族連れで賑わった=写真。同地区の3自治会と生産組合などが実行委員会を組織して開いたもので、農業を通じて地域住民とのふれあいを深め、自治会相互の親睦と地域生活の活性化をはかるのが目的。今年で10回目。会場は地区内にある市環境センターが駐車場を提供、JAあつぎの依知支所、依知南支店が協賛した。
 当日は、模擬店が開設され、訪れた家族連れはヤキソバ、とん汁、茶まんじゅうなどを食べながら、演芸やもちつき大会、子ども会の太鼓などを楽しんだ。また、野菜苗の即売や卵の無料配布、リサイクル品即売では、長い行列ができるほどの盛況ぶりだった。
 飛鳥田栄委員長は「スタート時は市内3カ所で同じ祭りが行なわれていたが、今ではこの地区だけになってしまった。地域住民がふれあえるこの祭りをいつまでも大切にしていきたい」と話していた。

 サッカーボールを寄贈
 社団法人厚木法人会(伊藤栄一会長)では、4月25・26の両日、厚木・愛甲地区の18の公立中学校を訪問、サッカーボールを2個づつ寄贈した。
 5月3日開催したチャリティパーティの収益金で、サッカーボールを購入し、子どもたちの健康やスポーツ振興のために活用してもらおうと寄付したもので、伊藤会長と三橋四郎実行委員長が2日間にわたって中学校を訪問、各学校の校長に直接手渡した=写真は厚木中学で。16日から「あつぎ大潮展」 

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 高齢者・障害者の住宅を無料修理・6月10日まで受付
 高齢者や障害者の住宅を無料で修理します\厚木建築職組合(小島勝組合長・453人) では、6月23日、全国いっせいに行われる「第25回住宅デー」の行事として、市内に住む高齢者や障害者、母子・父子家庭の家を修理するボランティア活動を行う。
 建築職人が技能集団としての社会的役割を発揮しながら、地域社会に貢献しようというもので、7年前から取り組んでいる社会奉仕事業。
 修理内容は、1雨漏りのコーキング2床のきしみ3外部はめ板の落ち4建具開閉の調整5資材を必要としない簡単な修繕などで、6月10日までに組合事務所に申し込むと、住宅デーの当日、組合員が無料で修理にきてくれる。材料が必要な場合は、実費負担で修理するという。
 また、6月23日当日は、小鮎公民館で10時から15時まで無料住宅相談と包丁研ぎを行う=写真は昨年。無料住宅軽修理の申し込みは、TEL224・7538番、5224・7558番(厚木建築職組合)。

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