第586号(2002.04.01)

協定書に調印後、記念撮影する歯科医師会の代表

 厚木市が歯科医師会と災害時協定 
 厚木市はこのほど、社団法人厚木歯科医師会( 村山正之会長) と「災害時における医療救護活動に関する協定」を締結、3月15日調印した。地震などの大規模災害が発生し、医療救護活動が必要となった場合に備え、歯科医師会との協力体制を整えたもので、平成13年4月1日に厚木市医師会と協定を締結したのに続いて、歯科医師会とも、災害時の医療救護活動に備える体制が出来上がった。
 協力の要請方法、業務内容、医薬品などの供給体制、医療費などについて具体的に定めており、救護所(厚木中学校など市内の小中学校13カ所に設置) では被災傷病者の傷病程度の診断、応急処置および医療、受け入れ医療機関への転送の要否と転送順位の決定などを実施することになる。救護所における応急的な被災傷病者の医療費は無料としている。なお、医師会の協定との違いでは、警察からの要請にもとづく死体の識別、検案などへの協力があげられる。
 厚木市の災害時の協力に関する協定締結は、これで53番目となり、歯科医師会との協定締結は、川崎市、伊勢原市、海老名市、座間市、横浜市、平塚市に続いて、県下で7番目となる。
 厚木市は4月1日、埼玉県所沢市、大阪府岸和田市など全国の6自治体とともに、特例市に移行する。
 特例市は平成11年7月8日「地方分権の推進を図るための関係法律の整備などに関する法律(地方分権一活法)」が成立し、地方自治法の一部改正が行なわれたのにともない新たに創設された制度。人口20万人以上の規模を有する市(全国で59市が対象) を対象として、申し出にもとづき特例市としての指定を受け、騒音規制法や水質汚濁防止法にもとづく環境行政、計量法にもとづく産業・経済行政、都市計画法にもとづく都市計画・建設行政などの分野で、16法律20項目(すでに移譲のものもあり実質的には13法律17項目)の権限移譲を一括して受ける。
 権限移譲を受けることにより市民サービスの向上、環境に配慮した住みよいまちづくり、まち全体の活性化への取り組み、事務処理のレベルアップとスピードアップが期待できる。
 昨年6月21日、市議会本会議で議決された後、県知事に申出の同意申し入れを行ない、12月11日閣議決定された。4月1日の移行市は7市で、県下では小田原、大和、平塚に続いて4番目となる。

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ジャン・コクトーが絶賛した雄國の「淡月}

 大根田雄國展5月3日勝楽寺で開催  
 日本南画院の審査員として活躍、愛川中学校の美術講師をつとめたことのある「大根田雄國展」が、5月3日愛川町田代の勝楽寺(田代半僧坊)で開かれる。
 厚木市上荻野でミニコミ紙「黄色いチラシ」を発行している荻田豊さんが主催するもので、黄色いチラシがおくる地元のコレクションシリーズ第5弾。雄國の屏風絵や衝立、掛軸、額、色紙、襖絵など40点あまりが展示される。
 大根田雄國画伯は明治31年(1898)、栃木県小山市に生まれ、県立栃木農学校を卒業後上京し、長田雲堂に師事し、師没後小室翆雲の門に入る。昭和8年第14回帝展で初入選した作品が新南画としての境地を遺憾なく発揮したものと高い評価を受けた。その後、帝展、文展、日展に入選、日本南画院の審査員としても活躍した。昭和8年愛川町田代の繊維業「なわや」の次女と結婚、26年10月から愛川中学校の美術講師をつとめ、翌27年没した。
 昭和11年5月19日、上野の第15回南画院展に、藤田嗣治とともに招かれたフランスの詩人で小説家のジャン・コクトーは、大根田雄國の作品「淡月」について、「作品を見て直ちに畫家を連想させる様ではならぬ。こんな作品が何日の間に神の技の様に知らぬ内に生れ出る様でなければならぬ、淡月の畫も作者の存在を念頭から去り畫のみが存在を實現させて居る」と批評、同席した藤田嗣治が、あのコクトーも大根田雄國の絵に見惚れたと伝えている(「コクトオの南畫院評」『南畫鑑賞』昭和11年7月号)。
展示会では大根田雄國の師匠である小室翆雲が、江戸中期の文人画家谷文晁の孫弟子に当たることから、勝楽寺に所蔵されている谷文晁の「釈迦涅槃図」も特別展示される。
 このほか、雄國の長男で画家の大根田雄康さん、ガラス工芸の小林貢さん、藍型絵染の安斎蒼慶さん、陶芸の菊田明さんの作品も展示即売される。また「半僧坊遷座百周年記念奉納百人一句」奉納式のビデオ放映やお茶席、尺八演奏も予定されている。 
荻田さんは「大根田雄國の作品をご所蔵の方がおられましたら、ぜひ出品のご協力をいただきたい」と呼びかけている。連絡はTEL:241-8990番。

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荻野運動公園の菜の花

 菜の花が見頃荻野運動公園 
 厚木市中荻野の荻野運動公園に植えられている100万本の菜の花が開花、市民に春の訪れを告げている。今年は1月から2月にかけ温暖であったことから、菜の花の開花は例年よりひと月も早い開花となった。菜の花畑の面積は約8,000平方メートル。斜面地になっているため、花を立体的に眺められるのが特徴で、菜の花の黄色が周囲の里山の緑に映え、また隣接する野草園を見学できるなど、里山の春を満喫することができる。
 訪れた市民は、園内を散歩したり一面に広がる菜の花畑の前で記念撮影をするなど、思い思いに春の1日を満喫している。運動公園では「4月中旬までが見頃」と話している。交通は本厚木駅より「荻野運動公園経由宮の里」行きバスで「運動公園」下車すぐ。TEL:225-2900番。

 ソフトバレーで国際交流
 3月18日、第10回国際スポーツ交流会が、市営東スポーツセンターで開かれ、参加者がソフトバレボールに汗を流した。厚木ホームスティの会(石川謙吉会長)が毎年行なっているもので、この日は日本語ボランティアの会や厚木北・厚木南・睦合北・依知北・依知南の体育振興会が協力した。
 交流会はスポーツを通じて言葉や文化の壁を越え、市民に国際化への理解を深めてもらおうと平成4年から始めたもので、手軽な国際交流の場として人気を呼んでいる。
 正午から始まった交流会では、一般公募したブラジル、中国、ペルーなどの外国籍をもつチームと日本人のチーム合わせて30チームが参加、ソフトバレーボールを楽しんだ。試合後はボランティアを通じて、各国のお国事情を話し合ったり、アトラクションでは大道芸や唄の披露なども行なわれ、打ち解けた雰囲気で楽しんでいた。市内には4,140人の外国籍をもつ市民が住んでいる。


ソフトバレーで交流する外国人市民

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パンジーを持つ卒業生と定年を迎えた前田校長

 卒業記念に歌のCDとパンジーの花妻田小学校
 3月20日、厚木市立妻田小学校(前田金也校長・児童数743人)の6年生113人が、自分たちで育てたたくさんの花に囲まれ卒業式を迎えた。
 卒業式を飾ったのはクロッカス、チューリップ、パンジーなどの花。パンジーは昨年の夏、前田校長が自ら種をまいて鉢に分け、11月から6年生にバトンタッチした。子どもたちは「卒業式を花で飾ろう」と毎日手入れをしてきた。 
 卒業式ではきれいに咲いた色とりどりのパンジーが体育館に並べられ、校長からプレゼントされたパンジーの花は、式の後、児童たちが家に持ち帰り、4月から征服姿になる子どもたちをあたたかく見守る。 
 卒業記念に制作されたCDには、6年生が合唱する校歌や授業で歌った合唱曲7曲が想い出を語るナレーションとともに収められ、「はばたこう、一人ひとりの輝く未来へ」とタイトルが付けられた。CDは6年生の総合的な学習の時間を使って合唱練習をしたもので、学生ボランティアの佐藤若菜さん(横浜国立大学教育人間科学部大学院生)が指導に当たったこともあり、歌が好きな6年生を担任する3人の教師がCD作成を発案した。本番では6年生全員によるコーラスが体育館で録音された。
 また、CDにはこの3月で定年を迎えた前田校長の花笠音頭も収められた。民謡が趣味で、同校長が赴任した3年前から校長の歌に合わせて児童たちが踊りを披露してきた想い出の曲。6年生と一緒に卒業を迎えることからCDに収められた。(写真はパンジーを持つ 卒業生と定年退職した前田校長)
 厚木市が独自に観測している震度情報を、テレビで発表することが可能となり、3月20日から稼働した。神奈川県震度情報テレメーターシステムと横浜地方気象台とがオンライン接続することに伴い、厚木市の情報を県と結ぶことによって可能になった。市には気象庁設置の震度計がなく、気象庁発表の震度速報には載らないため、平成11年2月から独自に観測、気象情報や震度情報を市のホームページで公表していた。

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 レンズが語る2001厚木
 厚木市広報課が平成13年中に撮影した市内のイベントや街の風景など41枚の写真をパネルで紹介した「広報活動写真展\レンズが語るあつぎ2001」が、3月1日から29日まで市役所本庁舎1階の市民ホールで開かれた。
 新年の恒例行事「出初式」や「鮎まつり」「市民芸術文化祭」などの行事を収めた写真のほか、「広報あつぎ」に掲載した写真など厚木の四季折々の表情を季節を追って紹介した。4月2日からは総合福祉センターミニギャラリーやぼうさいの丘公園、荻野運動公園体育館ロビー、ヤングコミュニティーセンターなど市の公共施設4カ所を巡回する。

厚木の1年間を写真で紹介する公報活動写真展

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研修を受ける南毛利南地区青少年健全育成会の皆さん

 地域教育の人材バンク「共育ボランティア」 
 3月9、10の両日、厚木市の南毛利南地区青少年健全育成連絡協議会(成井久夫会長)が、4月からの新たな教育に向け、同地区の学校関係者と社会教育行政担当者らを講師として招き、同協議会の委員を対象にした研修会を七沢自然教室で開いた。研修会は、学習指導要領改正にともなう新たな教育への地域の準備として、学校、家庭、地域が連携しながら3年前から取り組んできた事業。
 今回の研修会では「4月からの新しい教育における地域の役割について」を課題に、地区内の小・中学校・教育行政担当者の話や事例を聞き、4月以降の具体的な活動と方策について意見の交換を行なった。
 話題となったのは、特に地域の住民や団体も主体的に学校週5日制にともなうゆとりの時間の積極的な協力者になるべきという認識で、具体的な活動について委員や学校、行政関係者が遅くまで意見を交換した。
 注目を集めたのは、同地区の特色の1つとして進められている「共育ボランティア」の主体的な活動。これは子どもたちを指導したい方、一緒に活動したい方を、一昨年から同協議会と自治会、愛甲小学校、愛甲公民館の4団体が連携して、随時募集してきたもので、「地域教育の人材バンク」とも呼ばれるもの。現在、延べにして400人が登録している。
 この共育ボランティアは、今年度は主に学校の授業の中での活動にとどまったが、「放課後や休日にも子どもたちを集めて活動できれば、ゆとりの時間の有効な共育者になれる」、また「地域の中で心豊かな人づくりと生きる力を育む支援と関わりが持てれば素晴らしい」との意見も出された。
 研修を終え、終了証を手にした委員は「新たな教育の中では、地域の共育者として健全育成会が担う役割がますます重要になってくる。単なる行事だけではなく、もう一歩踏み込んだ活動をしていきたい。新年度の活動の大きな柱の一つが見えてきたようです」と話していた。

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 厚木市が4月1日特例市へ移行庁舎前で記念式典 
 厚木市は4月1日、埼玉県所沢市、大阪府岸和田市など全国の6自治体とともに、特例市に移行する。特例市は平成11年7月8日「地方分権の推進を図るための関係法律の整備などに関する法律(地方分権一活法)」が成立し、地方自治法の一部改正が行なわれたのにともない新たに創設された制度。人口20万人以上の規模を有する市(全国で59市が対象) を対象として、申し出にもとづき特例市としての指定を受け、騒音規制法や水質汚濁防止法にもとづく環境行政、計量法にもとづく産業・経済行政、都市計画法にもとづく都市計画・建設行政などの分野で、16法律20項目(すでに移譲のものもあり実質的には13法律17項目)の権限移譲を一括して受ける。
 権限移譲を受けることにより市民サービスの向上、環境に配慮した住みよいまちづくり、まち全体の活性化への取り組み、事務処理のレベルアップとスピードアップが期待できる。昨年6月21日、市議会本会議で議決された後、県知事に申出の同意申し入れを行ない、12月11日閣議決定された。4月1日の移行市は7市で、県下では小田原、大和、平塚に続いて4番目となる。
 厚木市では移行初日となる1日午前10時、市役所本庁舎玄関前で、県知事、 県会議長、地元県議、県央地区行政センター所長、市議会、自治会連絡協議会、総合計画審議会、環境審議会、都市計画審議会などの代表59人を招いて記念式典を挙行、玄関前に吊るされた「祝特例市」のくす玉割りを行なう。記念アトラクションでは、「ハーモニカのまちあつぎ」をリードする厚木チェリーズ、ミセラネア、厚木エレガンス、片倉広義さんら世界トップレベルの演奏家が出演、ポピュラー音楽やクラシックなどの生演奏を披露する。

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