第677号(2006.02.15)

有機栽培トマトを初収穫  厚木なかちょう大通りのキッチンリサイクル事業

初収穫のトマトを手にする木村理事長
 2月11日、あつぎなかちょう大通り商店街振興組合(木村嘉宏理事長)で、平成17年7月より取り組んでいる「エコマネーを利用したキッチン・リサイクル事業」の収穫祭が行われ、商店街が集めた生ごみをたい肥化し、それを使って農家で有機野菜を栽培するシステムが一巡した。
 当日は、地元商店会の理事や市、議会、商工会、商店連合会などの関係者40名が集まって、神事を執り行い、6センチから7センチ大に育った真っ赤なトマトの収穫を祝った。
 キッチン・リサイクル事業は、商店街がエコマネーを使って生ゴミリサイクル事業を進めるもので、商店街の活性化と地産地消の循環システムの構築を目指すのが目的。会員が同商店街にあるエコステーションに生ごみを持ち込むと、100グラムにつき1円のポイントがエコマネーとしてカードに加算される仕組みだ。持ち込み日は木曜日と日曜日を除く毎日15時から17時。1日平均300キロの生ごみが持ち込まれ、処理機で乾燥させた後、東京農大厚木農場に持ち込み、学生が不純物のより分けを行った後、畜糞などを混ぜたたい肥として発酵させる。完熟したたい肥は同市愛甲の牧田農園が引き取り、有機野菜の栽培に活用している。
 同農園には昨年9月から約1トンのたい肥が持ち込まれ、200坪の温室で初めてのトマト栽培が始まった。成育は順調で今年の1月に入ってから赤く色づきはじめ初ものとなった、6月頃まで収穫が見込まれる。この日は収穫祭用に200個を用意、実験参加者に配布したほか、1袋3個入りを150円で販売した。3月にはネギの栽培も始まる予定で、収穫された野菜は毎月27日に同商店街が行っている「二七の市(にひちのいち)」で販売される。
 木村理事長は「事業に着手してから2年半の歳月を費やし、昨年7月に本格稼働してシステムが1周、ようやく有機野菜が出来上がった。今日、皆様にお届けできるトマトはもぎたてで安全、甘くておいしい。感慨無量です。今後は野菜がたくさん穫れるようシステムをフル稼働させ、多くの人たちに提供できるようにしたい」と話していた。

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ごみ中間処理施設は不適切  愛川町中津地区住民が署名活動 16日にも陳情提出

 愛川町中津地区の住民で構成する「とび尾山の自然を守る会」(矢後藤雄代表)が、1月から鳶尾山の自然環境の保全を求める署名活動を展開、このほど3,000名を越える署名が集まったため、2月16日、山口巌雄市長と森住勉市議会議長に、鳶尾山麓にある棚沢地区を「ゴミ中間処理施設」の候補地から除外することを求める陳情を提出する。現在、署名簿の確認などの準備を進めている。
 同会では、鳶尾山麓にある棚沢地区は豊かな自然に恵まれ、八菅山や中津川と共に、厚木、愛川の住民に親しまれ、大切にされてきた。もしここに「ゴミ中間処理施設」が建設されれば、市民の憩いの場が奪われるだけでなく、周辺の自然環境は大きな影響を受けるとしており、3つの具体的事項を挙げて陳情を提出する。
 それによると、1鳶尾山は厚木市の都市マスタープランの中で、「山と自然を育むゾーン」として位置づけられている。2昭和44年2月、厚木市は鳶尾山一帯を自然公園にする計画を策定したが、採石業者の土取り工事で町有林に被害が出たため、同47年6月、当時の石井忠重市長は、鳶尾山開発特別委員会で計画の断念を表明した。今後は防災対策に万全を期すとともに、緑の植樹や自然保護という方向で鳶尾山の問題を再検討すると述べ、昭和55年11月、鳶尾山の自然環境を保全するため、厚木市、愛川町の代表者により「鳶尾山対策協議会」が発足している。3鳶尾山の桜の名所づくり事業は、昭和62年町有林である鳶尾山の自然環境の保全や自然林の管理を合わせ、鳶尾山を桜の名所として管理していこうという趣旨でスタート、これまでに植栽本数は7000本を超えている。
 こうした3つの理由により、鳶尾山麓の棚沢地区に「ごみ中間処理施設」を建設することは適切とは言い難く、候補地から除外することを求めるという。
 同地区の元区長や町議など32人が飛びかけ人となり、今年の1月中旬から署名活動を展開してきた。同会では、2月16日中にも厚木市と同市議会を訪れ、3,000名を超える署名簿を添えて陳情書を提出することにしている。16日議会に提出された陳情

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下古沢上分地区住民が「厚木市斎場施設の建設候補地選定の白紙撤回を求める陳情」提出

 厚木市下古沢上分 未来を考える会(伊藤茂徳代表)は、2月10日、187名の署名を添え、「斎場施設の建設候補地選定の白紙撤回を求める陳情」を議会に提出した。
 それによると、平成12年3月「厚木市斎場施設整備検討委員会」が設置され、斎場建設候補地選定に関する検討が始まった。市内8箇所の候補地について検討が進められ、(1)下古沢字梅見里・新地・竹の花(2)岡津古久字入り(3)飯山字下川原の3箇所を適地として選定した。その後の検討を経て、最終的に第1候補地として(1)の下古沢上分地区、第2候補地として(2)の岡津古久地区を決定した。しかし、最終的な決定の経緯は公開されておらず不明である。
 平成14年6月、厚木市から斎場建設への協力要請を受けた下古沢上分自治会では、10数名からなる「斎場対策協議会」を設け検討を始め、学習会や事例見学会、関係部局による説明会などを実施し、5回の臨時総会、定期総会の場でこの件について熱心な討議を行なった。
 平成16年8月には「斎場建設」への協力の是非を問う自治会構成員による投票が行われ、反対41票、賛成26票で、「受け入れ反対」が確定、同月18日付けで下古沢上分自治会は、厚木市長に「斎場建設には協力できない」旨を文書にて申し入れた。
 下古沢上分地区の人々は、斎場建設による土地の高度利用よりも、現在の生活環境の維持を希望していることが明らかになった。この地区住民の意思を尊重し、当該地区を候補地とする選定の撤回を求める。
 しかし、平成17年11月26日、下古沢上分自治会住民を対象にした説明会において、市は当地区を「最適な斎場建設事業候補地であると認識しており」「事業の推進を図りたい」として、再度の事業への協力要請を行った。
 これは先の住民の意思を無視するものであり、「協力要請」を受け入れることはできない。厚木市下古沢上分地区を斎場施設建設の候補地とする選定を白紙撤回することを議会として市長に申し入れることを求めている。陳情書

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厚木小学校児童が神奈川フィルと共演

 2月7日、厚木市立厚木小学校(神崎良一校長・児童数734人)で、「子どもたちの音楽芸術体験事業」が開かれ、神奈川フィルハーモニー管弦楽団と児童が共演、保護者を含めて800人が、オーケストラの演奏を楽しんだ=写真。
 同校が本物の管弦楽を味わうことで、児童にその素晴らしさを知ってもらおうと、県の「子どもたちの音楽芸術体験事業」に応募、実現したもの。
 同校を訪れた神奈川フィルのメンバーは、初めにビゼーの「カルメン」前奏曲、「アルルの女」組曲から「ファランドール」を演奏。指揮者の松沼俊彦さんが、曲や楽器について分かりやすく説明した。
 また、児童たちは、「おもちゃの交響曲」と「ペルシャの市場にてをリコーダや鍵盤ハーモニカなどでオーケストラと共演、さらに練習を重ねてきた同校のオリジナル合唱曲「希望の星」を、オーケストラに合わせて合唱した。
 この「希望の星」は、この日のために児童から募集した詞と同校の教員が作曲したメロディを、神奈川フィルの加藤正則さんがオーケストラ用に編曲したもの。
 最後に校歌がオーケストラで披露されると、児童たちは大喜び、元気いっぱいに校歌を合唱した。6年生の児童は「一緒に演奏や合唱ができて楽しかった」と笑顔で話していた。

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榊原勇城さんが横手市で個展

 厚木市飯山に住む水彩画家で横手市の友好親善大使をつとめる榊原勇城さん(68)が、2月11日から20日まで、友好都市の横手市ふれあいセンターかまくら館で「水彩画展」を開いている。
 榊原さんは平成8年、厚木市が公募した「雪まつり訪問団」の一員として横手市を訪問して以来、川と緑に包まれた横手市が大好きになり、以後、毎年同市を訪れては雪の横手やかまくら、川を描くなどしてこれまでに4回にわたって個展を開いてきた。また、厚木市でも個展やグループ展などで横手市を紹介したり、雪まつりをビデオ取材して厚木伊勢原ケーブルテレビに投稿するなどの活動を続けている。平成16年2月には、こうした民間交流が認められ、横手市の友好親善大使に任命された。
 横手市で開催する個展は5回目。今回は横手市の旭岡山神社の山門を駆け上る勇壮なぼんでんの奉納絵=
写真=7点を描いたほか、城山から見た雪の横手市、横手川の雪景色など6号から10号クラスの水彩画11点を展示している。 榊原さんは2月15日から厚木市友好訪問団の一員として同市を訪れるが、「今回は新生横手市の誕生を祝う気持ちも込めました。個展が友好の交流の場になれれば嬉しい。これからも親善大使として活動を続けていきたい」と話している。

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吊し雛・ひな人形展 アツギミュージアムで3月1日まで

 厚木市飯山の旅館アツギミュージアムで、2月1日から「吊し雛・ひな人形展」が開かれている。
 吊し雛は伊勢原市に住む手工芸家露木ミネ子さんが縮緬細工で、手毬や福俵、鯛、鯉、金魚、干支の犬、鳥、ウサギ、猿、いちご、大根、ニンジンなどを作ってテーマ別に飾りつけた。桃の節句や端午の節句、干支などをテーマに8本が飾りつけられている。
 このほか、厚木市七沢の三橋美恵子さんが陶美窯でつくった雛人形、、愛川町の川岸志津子さんの樹脂粘土雛のほか、長谷の尾島ヒデ子さん制作の雛人形や桧扇貝雛、木目込人形雛やお手玉雛なども展示されている。3月1日まで。

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子どもたちが手作りフラッグを掲示

 子どもたちの手作りフラッグで厚木のまちを元気にしよう\\2月10日、色とりどりのフラッグが厚木一番街、なかちょう大通り、中央通りなどの商店街に飾りつけられた=写真。
 空洞化の著しい同市の中心市街地を再活性化するため、その事業構想を具体化するための運営機関「厚木TMO」(和田正幸会長)が主催した。
 フラッグは縦120センチ、横55センチの大きいサイズと、縦90センチ、横50センチの小さいサイズの2種類で、厚木小学校と厚木第二小学校の児童約1000人が作成、テレビアニメの主人公や友達の似顔絵などを作成、思い思いの絵が描かれたフラッグ364枚を街路灯に飾り付けた。
 和田会長は「フラッグはすべて子どもたちの手作りで、描かれている内容も実にさまざまです。中心市街地が、ご家族や友達同士のアート鑑賞の場として賑わってくれればうれしい」と話していた。3月10日まで掲示される。

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伝承遊びで子どもとお年寄りが交流  緑ヶ丘児童館

 2月4日午後1時から、厚木市立緑ヶ丘児童館(井上和行運営委員長)で、「伝承あそび」の交流会が開かれ、60人の子どもたちと、ゲスト指導者のお年寄り30人が、こま回しやお手玉、手作りめんこ、あやとり、折り紙、百人一首など昔の遊びを通じて交流した=写真。
 昔の遊びは、子どもたちにとっては「新しい遊び」。井上委員長は「今日はテレビゲームではなくて、おじさんたちが子どもの頃の遊びを楽しんで」と集まった子どもたちに話しかけるように挨拶、子どもたちは、さっそく先生役のお年寄りから遊び方の指導をうけた。
 こまが回らない小学4年生の男の子は、お年寄りに、ひもの巻き方を何回も指導してもらっていた。「10回試せばできるからがんばりなさい」と指導員から教えられた4年生の女の子は、「8回目でこまを回せた。やっと回せてうれしい。」と、得意げに話した。
 お年寄りたちも、「昔遊んでいた時の気分になれてとても楽しい」「子どもたちと遊んで、元気をもらった」と話していた。子どもたちは遊んだ後に、お汁粉を食べながら、お年寄りから昔の暮らしの話を興味深そうに聞いていた。

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厚木市戸田の須藤歌子さんが満100歳     

 厚木市戸田の須藤歌子さん=写真=が、1月8日満百歳を迎え、山口巖雄市長がお祝いに訪れた。
 須藤さんは明治39年2月8日、海老名市国分に6人兄弟姉妹の3番目として生まれた。現在、3人の子どもと孫8人、ひ孫12人に恵まれ、元気に過ごしている。4月にはもう一人ひ孫が生まれる予定。
 現在、ベッドで介護を受けている状態だが、毎日元気に過ごしている。趣味は園芸、詩吟で、長寿の秘訣は好き嫌いなく何でも食べること、くよくよしないこと、良く話をすることだという。
 山口市長が「健康に充分留意していつまでも長生きしてください」と言葉をかけ、花束や記念品などを贈呈した。須藤さんは嬉しそうな表情で花束を抱えながら、「本当にありがとうございます」と何度もお礼を述べていた。

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2月28日から「あつぎ大潮展」

 あつぎ大潮会(大根田雄康代表・26人)の「第11回あつぎ大潮展」が2月28日から3月6日まで、同市中町の市民ギャラリーで開かれる=写真は昨年
 同会は平成7年10月、写実の殿堂として知られる「大潮会」の会員と一般出品者を中心に神奈川支部として発足した。中央画壇と直結した会として知られ、毎年12月、上野の都美術館で開かれる本展に出品した作品を地元で展示する「あつぎ大潮展」を開いている。また、数年前から市役所本庁舎4階ロビーに会員の作品を展示して職員や市民に見てもらうほか、スケッチ会や研究会などを開いている。会員レベルは高く、ここ数年本展での受賞者が続いている。
 今回の展覧会は、全国会員のうち3名しかいない名誉会員で最長老の杉山勇さん、会の運営に直接かかわっている大根田雄康さんをはじ
め、10名の会員、2名の会友、一般出品者14名の参加を得て行われる。毎回入場者数は1,500人を越え、今年も水彩画、油彩画、パステル画など風景や静物、人物など100号クラスの力作55点が展示される。問い合わせは電話241・7598番(森川)。

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ソニー教育財団努力校に森の里小学校

 ソニー教育財団画主催する「ソニー子ども科学教育プログラム」に応募した厚木市立森の里小学校(小島昭二校長・児童数494名)が、2月6日、同財団2005年度の「努力校」に輝いた。
 同財団が子どもたちの科学する心を育てようと、全国の小中学校を対象に科学教育プログラムを公募しているもので、2001年からスタートしている。
 森の里小学校は「考える力、伝える力を育てる」をテーマに、1年間にわたって科学教育プログラムを実施、理科や国語、総合学習などの授業で、プレゼンテーションやリポートを提出させるなど、積極的に科学教育に取り組んできた。
 この日、同小学校体育館で行われた朝礼の中で表彰式が行われ、ソニー教育財団の厚木テクノロジーセンター代表・内藤賦一氏が児童に「勉強でも遊びでもたくさん科学とふれあって科学を好きになってく
ださい」とあいさつした後、嵯峨根郁男教頭に賞状と記念品を贈呈した=写真。今回全国から参加したのは170校で、79校が各賞を受賞した。最優秀プロジェクト校は福岡県北九州市立松ヶ江北小学校、愛知県刈谷市立刈谷東中学校の2校だった。

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小鮎小学校で防犯訓練

 2月3日、厚木市立小鮎小学校(伏見勝義校長・児童数516人)で、2年生児童と職員を対象にした「防犯教室」が行われた。
 不審者侵入時の職員の初期行動訓練と児童の初期避難訓練を目的に行われたもので、今回は死角になりやすい2年生の教室のある校舎を現場に見立てて行われた。児童が参加した防犯訓練は同校では初めて。
 訓練は不審者が教室に侵入し、児童に危害を加えようとという場面を想定したもの。刃物を振り回し児童に襲いかかろうとする不審者を教員が身を挺して制し、教員同士が連携して通報装置や校内放送などの設備や刺股(さすまた)という武器を駆使して、不審者を取り押さえた=写真。児童も机や椅子などでバリケードを作り、身を守る方法を実地で学んだほか、実際に大声を出して助けを求めたりブザーを鳴らしたりして、周りに助けを求める訓練を行った。 
 訓練後、女子児童は「不審者の動きがすばやく、逃げるひまがないと思った。机の後ろに隠れても、不審者の手が思ったより遠くまで伸びるので驚いた」と興奮した様子で話していた。
 伏見校長は「非常時の担任教員の動きや職員室への連絡体制をポイントとして今回の訓練を行った。児童・職員各自がやるべきことを体で覚えることができたと思う。今後は事態が発展したことを想定した訓練も行っていきたい」と話していた。

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新規採用職員が福祉体験研修

 2月8日、厚木市市立病院で、昨年10月1日付で採用された厚木市職員が、福祉の体験研修を受けた。
 新採用職員を、市内の介護施設や市立病院に派遣して医療や介護現場を体験することにより福祉対する意識の高揚をはかり、今後の職務に反映させようというもので、9名の職員が研修を受けた。
 最初に病院内の施設を見学、救急処置室や栄養相談室など、初めて見る設備や施設に深く見入っていた。その後、2名づつの班に分かれて病棟内で実地の研修を受け、看護師について病室の入院患者の顔を拭いたり、食事の補助を行ったりと介助的業務を行った。
 研修後、医療政策課の小木真知子さんは「想像よりも介護はずっと大変でした。肉体的、精神的にも過酷な仕事している人たちはすごいと思った」と話していた。また、市民税課の水代祐子さんは「入院患者一人ひとりの考えや好みに合わせた介助や治療が必要で、とても重要なことだと実感した」と話していた。

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