第642号(2004.08.01)

全米大会で最高のプラチナ賞受賞    絵里香バレエの山花さんと山嵜さん
 7月5日から12日までアメリカのニューヨークで開かれた「第10回ダンスコンベンション・ニューヨーク決戦大会」に、厚木市を拠点に活動している絵里香バレエ教室から出場した2人の小学生が、ソロ部門子どもの部で最高賞のプラチナ賞を受賞した。
 大会はニューヨーク・シティ・ダンス・アリアンスの主催で、7歳から18歳までを対象に「ダンサーを育てるためのコンクール」として開かれているもので、審査員にはブロードウェイを代表する振付家や芸術家が名を連ねている。今回はジャズやモダンダンスの部に全米から1,500名の子どもたちが参加した。
 コンベンションでは本場アメリカのエネルギッシュでリズミカルなジャズ系の作品が多い中、亜甲さんの心を表現する美しくドラマチックな作品が審査員や観客の注目を集めた。
 審査の結果、ソロ部門子どもの部に出場した山花玲美さん(依知南小3年)と山嵜優衣さん(座間中原小4年)が、最高賞である「プラチナ賞」を受賞した。
 2人はデュオ・トリオ部門でもプラチナ賞のほかに総合第2位に選ばれ、作品「戦火の町」を振付した亜甲絵里香さんも振付賞を受賞した。
 また、昨年のロス地区大会でスカラシップ賞を受賞している山嵜さんは、スカラシップ賞受賞者54人で競い合うコンベンションでも第5位に入賞する快挙を成し遂げた。 山花さんと山嵜さんは、昨年11月にロサンゼルスで開かれた地区大会に出場してプラチナ賞を受賞、決戦大会の出場権を獲得していた。(写真は向かって
左から山嵜さん、亜甲さん、山花さん

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「おんなたちの人形浄瑠璃」を自費出版  主婦カメラマンの松田礼子さん
  厚木市栄町の主婦松田礼子さん(56)が、人形浄瑠璃に情熱を注ぐ女性たちを4年間にわたって追い続け、カメラに収めた写真集「あつぎひがし座\おんなたちの人形浄瑠璃」を自費出版した。写真集には、日々の稽古から公演、楽屋や舞台裏までの様子がすべてモノクロ写真で収められ、伝統芸能を地道に守る女性たちの情熱といきいきした表情を伝えている。
 松田さんは子育てを終えた20年ほど前、地域のカルチャーセンターで写真を学んだ後、2000年に東京の現代写真研究所に入学した。 写真の幅を広げるためカラーから転じてモノクロの世界を本格的に学ぼうと思っていたときで、そのころPTAで知り合ったひがし座の代表林田洋子さんを通じて「あつぎひがし座」とのつきあいが始まった。
 女性だけで運営するひがし座、彼女たちが伝統芸能の継承にどんな思いで情熱を注いでいるのかに興味を惹かれた松田さんは、座員に密着して日頃の練習や楽屋裏、本番の舞台、高校生への指導ぶりなどを次々とカメラに収めた。
 愛機はニコンの一眼レフFM2。ASA400のフィルムを使ったマニュアル撮影で、撮影したフィルムは自宅の暗室で現像からプリントまでを自ら手掛ける本格派だ。この4年間に36枚撮りフィルムで約150本を撮影した。座員にポーズをつけさせたりやらせの写真は1枚もない。
 松田さんは、「今年、ひがし座が創立30周年という節目の年にあたるため、自分の作品も世に出したい」と自費出版を決意した。写真集には70カットが収録され、ひがし座の座員や林田代表、厚木東高校人形浄瑠璃部員、長谷川美雪教育長らが一文を寄せた。表紙カバーの題字「人形」の文字だけを赤にしたのは、「口紅を意識してのこと」という松田さん。
 「出版はゴールではなくスタート。これからもひがし座を追い続けていきたい」と話している。
 B5判変形で80ページ。1部1,800円(税込)。有隣堂厚木店、内田屋書房一番街店で取扱い中。問い合わせは松田さんへ。tel:222・3069番。  

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花のある生活テーマに   洋画家の川口そのえさんが2回目の個展
 厚木市寿町に住む洋画家・川口そのえさん(56)が、8月2日から本厚木駅南口のギャラリー悠で、「花のある生活」をテーマにした水彩画展を開く。
 ヨーロッパの風景に好きな花を組み合わせ、自分も花のような純粋無垢な心でいたいという願いをモチーフにしたもので、風景画を得意とする川口さんがスペインから帰国後6年目にして新境地を切り開いた創造の世界だ。
 川口さんは日本でデッサンやペン画、水彩、油絵などの基礎を学んだ後、渡欧、9年間スペインのサラマンカに滞在した後98年に帰国した。スペインではサラマンカの公立美術学校でデッサンを学び、彫刻家ボニー・フアシオ・ペドラスに師事、96年にはスペイン文化庁から作家として承認された。その後同国一流の美術評論家アントニオ・ ルーカス・ベルドゥの評価を受け、スペインでは2度個展を開いている。
 コンテストなどには出展せず、無所属でただひたすら自分が納得できる絵を描くのがモットーで、風景画やストリートミュージシャンなどの人物画、花などを好んで描く。帰国後はスペイン語教授や公民館の生涯学習講座で指導するかたわら、スペインやペルーなどを旅行して作品をあたためてきた。2年前に続いて2回目の個展だが、今回は出展作すべてが水彩画。
 個展には世の中の表と裏、人生の陽と陰を表した「花と新聞と鏡」のほか、富士山そっくりの「ペルーの山ミスティ」「オーストリアのストリートフラワー」「庭園のバラ」など23点を展示する。8日までtel:229・5322番。 

  

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市民が応急手当の実技学ぶ  厚木市消防本部
 厚木市消防本部は7月19日同市三田の睦合分署で市民を対象にした「救命講習会」を行った。応急手当に関する正しい知識と技術の普及を図るのが目的で、公募の市民30人が参加した。
 講習会に先立ち、川村理志救急救命担当課長は、「地域や家庭の救急隊という気持ちをもって、1分でも1秒でも早く応急手当ができるようしっかり身につけていただきたい」とあいさつした。講習会では消防職員らが応急手当の重要性を訴えながら、呼吸や心臓が停止したときに使う「心肺蘇生法」や大量に出血した場合の「止血法」などを指導した。
 参加者たちは、講師の話に耳を傾けながら、真剣に心臓マッサージなどの実技に取り組んでいた。
 妻田から参加した酒川洋子さん(49)は、「初期手当の重要性を実感しました。処置を頭で考えて体を使って実行する勇気と知識を身につけ、家族や社会のお役に立ちたい」などと話していた。講習会終了後、平本菊一消防長が一人ひとりに「ご苦労さまでした」と声をかけながら、修了証を手渡していた。

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市民ぐるみで暴力追放街頭犯罪防止キャンペーン
 7月23日、厚木市防犯協会が主催して「市民総ぐるみ暴力追放・街頭犯罪防止キャンペーン」が行われた=写真。市民の暴力追放と防犯意識を高め、夏休み中の青少年非行を防止するのがねらい。
 午後5時30分、厚木公園に集合した参加者は156団体・1,100人を超え、昨年の2倍の市民が参加した。睦合東中学校吹奏楽部による演奏、「暴力追放宣言」などのセレモニーの後、参加者は9グループに分かれて、本厚木駅周辺の商店街などをパトロール、啓発物品を配りながら、買い物客や道行く人に暴力追放、青少年の非行防止を呼びかけた。
 参加者は「このような地道なひとつひとつの運動が住み良いまちをつくっていく」「犯罪の低年齢化や青少年が犯罪に巻き込まれる例も多いが、市内ではそのようなことは起こって欲しくない」と話していた。

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7月24日リニューアルオープン  厚木市文化会館
 昨年秋からバリアフリー化や音響効果の向上などを目的にリニューアルを進めてきた厚木市文化会館の改修工事が終わり7月24日、地域団体の代表者や関係者など1,300人を招いて、リニューアルオープンセレモニーが行われた。
 式典では会館を利用している団体や障害者の代表者など8人が山口市長とくす玉開きを行い、同会館のリニューアルを祝った。
 記念セレモニーは「相模里神楽ジュニアサークル」による民俗芸能「喜びの舞」で華やかに幕を開けた。
 続いて全米で総合グランプリに輝いた厚木高校ダンスドリル部「IMPISH」による華麗なダンス、海外で数々の受賞者を出している「絵里香バレエスタジオ」のダンサーによるモダンダンス、全日本グランプリを受賞した「厚木チェリーズ」によるハーモニカ演奏などが披露された。式典の最後は、まちおこしのために立ち上がった乙女ダンサーズが、ステージや観客席に広がり、厚木市の歌「パワフルタウン」を熱唱した。
 観客席でセレモニーを観ていた主婦は「イスの座り心地がとても良くなった。音響施設もきれいに収まり、すっきりしたステージになった」と話していた。れていた。

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3個人・4団体に厚木市教育委員会表彰
 7月23日、スポーツや文化面における大会やコンクールで優秀な成績を収めた市民を表彰する「平成16年度厚木市教育委員会表彰式」が行われ、個人の部3人と4団体に表彰状が授与された=写真。
 団体の部では、今年の3月に開催されたNDA全米チアダンス選手権で総合グランプリを獲得した県立厚木高校ダンスドリル部IMPISH、第22回全国高等学校女子ソフトボール大会で準優勝を獲得した県立厚木商業高校女子ソフトボール部、第14回関東中学生選抜ソフトボール大会男子の部で優勝した市立玉川中学校男子ソフトボール部、第14回関東小学生選抜ソフトボール大会男子の部で優勝した厚木クラブが表彰された。
 個人の部では1月に開催された県民体育大会スキー競技男子大回転少年の部で第1位を獲得した福島翼さんなど3人が表彰された。

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不法投棄防止のウォーキングパトロール実施
 7月24日、県央地区不法投棄防止対策推進協議会(県・市町村・商工団体など45団体で構成)の主催で、本厚木駅近くの厚木公園からぼうさいの丘公園にかけて、不法投棄防止の「ウォーキングパトロール」が行われた=写真。
 地域住民の憩いの場である公園をきれいに保ち、良好な環境を維持していくため、利用者に「ごみ持ち帰り」の意識啓発を図る目的で実施したもの。
 この日は、県央地区行政センターをはじめ、産廃排出・処理業団体、商工団体、建設業協会、市町村の関係機関60人が参加、「遊んだ後のごみは持ち帰ろう。みんなの公園を大切に、きれいに使いましょう」と訴えながら、公園利用者にごみ袋を手渡した。
 また、本厚木駅から公園までの道をクリーンアップするため、徒歩で周辺の散乱ごみを回収し、約2トン車1台分のごみを収集した。という。

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人命救助で相田麻純さんを表彰 厚木市消防本部
 厚木市消防本部は7月21日、市内で発生した救急事故でいちはやく119番通報し、応急手当を行って人命を救助した同市王子の相田麻純さん(22)を表彰した=写真。
 相田さんは5月11日、市内愛名354番地の路上で、心肺停止した男性に遭遇、持っていた携帯電話から119番通報した後、通りがかりの男性とともに心肺蘇生を施し、救急隊に引き継いだ。
 相田さんは「自転車で通行中、女性の助けを求める声がしたので、自転車を止めると、女性の横で仰向けに目を開いたまま倒れている男性がいました。すぐに119番通報すると、心肺蘇生をしてくれといわれたので、車で通りかかった人と救急車が到着するまでの間、心臓マッサージを行いました。初めてのことで戸惑いましたが、少しでもお役に立てたことをうれしく思います」と当時の様子を話していた。

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